国会議事堂中央ホール 幅5m×高2.5m

結露

結露とは・・・?

表面結露とは、室内側のガラス表面温度が室内の露点温度より低いと壁体表面近くによどんでいる温度境界層が露点温度以下に冷やされ、表面に水滴が付着する現象です。

結露が起こるとどうなるのか?

ガラス表面

水滴が付着→乾燥を繰り返しますので、液垂れ筋が残ります。また、水滴がガラス表面に付着していると、ガラスを構成する物質が酸化され化学反応を起こし、「焼け」という曇ったような跡が残りますと、拭いても落ちなくなります。

ステンドグラス

ガラス部分は以上の通りです。鉛線の部分は、硫酸銅皮膜が結露による酸化により破られ、その侵食が内部にまで及び、劣化が進みます。

ステンドグラス自体が崩れ欠落することは稀ですが、重力による影響に劣化した鉛線という条件が重なりますと、湾曲の進行が早まります。やがて、数十年以上の年月を経ますと、組み直しが必要になります。(当社ステンドグラスでは、外部圧力のない状態ですと、最低でも100年は組み直しの必要がありません。)。

結露対策

現在のところ、結露対策はステンドグラス自体ではどうしようもない問題ですので、設計施工段階での結露対策が必要となります。以下、ステンドグラス設置の際、結露対策に関しまして、当社が推奨しているものをご紹介いたします。

  1. 当社では、結露を未然に防ぐのに外部に複層ペアガラスの設置を推奨致しております。
  2. また、基本的なサッシには標準で付いております、水抜きも有効です。
  3. 室内側のFIX窓でしたら、なるべくガラスとステンドグラスの間隔を空け、シーリング施工をせずに、空気の循環をさせます。
    (木枠のみ)
  4. 内側ステンドグラス枠のみを取り外し可能にし、結露が起こった際に拭き取れるようにします。
  5. 内側ステンドグラス枠の上下一方または両方を空け、網または面格子の設置などで空気の循環を図ります。